ゲンさん、お久しぶりです! W223のSクラスに乗り換えたんですけど、そろそろ足元をカッコよくしたいと思って相談に来ました。20インチか21インチでツライチにしたいんですが、どうすればいいですか?
Kenta君、おめでとう! W223とは最高の選択だね。さて、Sクラスのカスタムは奥が深いぞ。まず確認だけど、W223は車両重量が2トンを超える重量級で、FRベースの車両、しかもエアサスが標準だ。純正のホイールボルトはM14x1.5で、シート形状は球面R14。ハブ径は66.5mm。これらのスペックを頭に入れておかないと、思わぬ落とし穴にはまるからね。ツライチにするにしても、安易に攻めすぎると干渉リスクが高まる。まずは現状の純正サイズとタイヤを教えてくれるかな?
はい、今は純正の255/45R19が付いてます。デザインは気に入ってるんですけど、やっぱり迫力不足で…。21インチにすると、見た目は最高だと思うんですけど、乗り心地が心配で。どこかの知恵袋で「21インチにしたら乗り心地が最悪になった」って書き込みも見ましたし。
なるほどね。乗り心地はSクラスにとって非常に重要な要素だから、その心配は当然だ。21インチ化で乗り心地が硬くなるのは、タイヤの扁平率が低くなるから物理的に仕方ない部分がある。例えば、255/45R19から255/35R21にすると、タイヤの厚みが約115mmから約89mmに減る。この26mmの差は大きい。乗り心地を極力犠牲にしたくないなら、20インチで銘柄と空気圧で調整するのが賢明だ。ブリヂストンのレグノやミシュランのプライマシーシリーズのような、乗り心地と静粛性に優れたコンフォートタイヤを選ぶだけでも大きく変わるよ。特にSクラスはロードインデックス(LI)が重要だから、そこは妥協しちゃいけない。
やっぱりそうなんですね…。ツライチは、スペーサーで調整するって手もあるんですか?
スペーサーね。W223に限らず、重量級の車両でのスペーサーの使用は、俺は基本的に推奨しない。確かに手軽にツライチに近づけられるけど、ホイールボルトへの負担が格段に増えるし、ハブボルトの有効ネジ長も短くなる。特にSクラスのM14ボルトは強力だけど、スペーサーを噛ませるとその恩恵も半減しかねない。理想は、W223の足回りを熟知したメーカーが設計した、適切なインセットのホイールを選ぶことだ。ミリ単位の攻め方をするなら、ホイールを仮付けして、サスペンションがフルストロークした時にどこに干渉するかのチェックが必須だね。インナーフェンダー、フェンダーライナー、サスペンションアーム、さらにはエアサスの車高センサーや配線なんかも注意が必要だ。
そこまで確認するんですね…!冬用にスタッドレスタイヤも必要になるんですが、夏用と同じインチで大丈夫ですか?
スタッドレスか。W223のスタッドレスは夏用と全く考え方が違う。まず、インチダウンを強く推奨する。純正19インチなら、18インチに落とすのがセオリーだ。扁平率を上げることで雪上・氷上でのグリップ力と乗り心地を確保できるし、コストも抑えられる。そして、ここでもLIが非常に重要。Sクラスの重量に耐えうるLIと、速度記号(スピードレンジ)をクリアしているか必ず確認してくれ。特にリアタイヤは駆動輪だから、LI不足は深刻なトラブルに繋がりかねない。空気圧も夏用より少し高めに設定するのが一般的だ。
LI、そんなに大事なんですね…。そういえば、知恵袋で見たんですが、「W223の純正ホイールがハブ径66.5mmで、社外品を付けるとハブリングが必要だが、純正ボルトはM14球面だから社外品のテーパーボルトは使えない」って書いてあったんですけど、これはどういう意味ですか?
ああ、それもSクラス特有の非常に重要なポイントだ。まずハブリングは、ホイールをハブに正確にセンター出しするための部品で、高速走行時の振動抑制やボルトへの負担軽減に不可欠だ。W223のような重量級車には、変形しにくい高品質なアルミ製削り出しのハブリングを必ず選んでくれ。次にボルトだが、W223の純正ボルトは「球面R14」と呼ばれるR形状の座面をしている。しかし、市販の社外ホイールのほとんどは「60°テーパー座」という円錐形の座面を採用しているんだ。つまり、純正ボルトをそのまま社外テーパー座のホイールに使うと、座面形状が合わず、ボルトがしっかり固定されずに緩んだり、最悪の場合はホイールが脱落する危険がある。だから、社外ホイールに交換する場合は、ホイールに合わせた「テーパー座」のM14x1.5ボルトに交換する必要があるんだ。ボルトの長さも、ホイールの厚みに合わせて適切なものを選ばないと、これまた危険だぞ。

コメント